大事なモノを思い出すために男は壊した
「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」
詩的なタイトルが付いてますがこれは日本で配給するための題名で、母国アメリカでの原題は
「破壊」
です。
でもそんなぶっ飛んだ内容じゃないのでご安心を、
どちらかというと先輩好みで、
好きか嫌いかがハッキリ分かれる作品です。
主人公はこの方。
義父の経営する投資銀行でバリバリ仕事してます。
物語の冒頭、奥さんが車を運転する隣でもずっと仕事の電話をしてます。
でもいきなりその車に他の車が突っ込んできて、
奥さんが亡くなります。
すぐに病院に運ばれて治療受けるんですが、とき既に遅く、お腹が空いたのでチョコレートを自販機で買おうとしても不具合で買えず。
普通ならここで主人公が悲しみに暮れる場面なんですけど、、
別になんともなくケロッとしてます。
お葬式とかで親族や同僚に慰められて、励まされたりして、建前では悲しんでるフリをしているんですけどやっぱり悲しいって感情が出てこないんですよね。
「ふ~ん、だから?」みたいな
むしろ病院でチョコレートを買えなかった苛立ちでカスタマーセンターに苦情の手紙を送る始末。
さすがの主人公も「これヤバいだろ」って思い出して知人なんかに相談したりするんですよ、その中の一人の言葉に
「原因が分からないなら分解して探し出せ」って言われるんですよね。
若干精神を病んでいる主人公は目の前にあるモノを次々と分解し始めます。
レンジ、冷蔵庫、パソコン……
職場で置き時計、椅子、机
分解したい欲が爆発しちゃうんですよね。
通販でワークパンツ買ったり、解体現場にスーツ姿で飛び入り参加したり
だんだん会社の仕事にも興味が無くなってきて
こんな感じでラリってます。
先輩の好きなシーンはこの格好でビジネス街を練り歩き、頭にヘッドフォンをつけてそこかしこで踊り散らす場面です。
なんというか自由。
しまいには夫婦生活を営んだ家まで解体しちゃいます。
しれっと写ってますけど、カスタマーセンターのおばさんの息子も物語に絡んできます。
物語的には複雑なので先輩の文章力だとうまく伝わらないので見た方が早いです。
でも先輩から一言。
先輩 「仕事で疲れてる人に見て欲しい」
なんか仕事なんてほっぽり出して自由になりたいときありますよね。
先輩もたまに有給使ってオナ禁とか副業とか日々のアクションとか全部忘れてマッタリしたりしてます。
感情に流されていては大人としてどうなのか?ってモンはありますが、感情のない人間は人間としてどうなのか?ってことですね。
感情を失わないよう心に栄養を与えねば。
ではでは。